オンライン研修は、インターネット環境とパソコンやスマートフォンなどを利用して、場所を選ばずに受講できる研修形態です。働き方改革や新型コロナウイルスの影響により、ますます注目を集めています。
伝統的な一律の教育スタイルではなく、各社員の役割や状況、キャリアビジョンに合わせた研修ニーズが高まっています。これに対応し、多くの企業が独自のノウハウをもとにさまざまな「オンライン研修サービス」を提供しています。ただし、「どのオンライン研修サービスが自社に合っているのか」を見極めるのは容易ではありません。
そこで、本記事ではオンライン研修サービスの実績を持つ9社に焦点を当て、機能や料金、活用法を紹介した上で、それらを徹底比較します。また、オンライン研修サービスを選定する際の7つのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
オンライン研修サービスのおすすめ9社を比較しました。選定時の参考にしてください。まずは、各社の比較一覧です。
サービス | 提供企業 | 利用数(人数・社数) | 講座数 | 特徴 | 費用 |
LinkedInラーニング | 12,000社以上 | 20,000コース以上 500,000動画以上 |
全方位型 | 有料 | |
GLOBIS学び放題 | 株式会社グロービス | 3,300社以上 | 1,900コース 3,900動画 |
経営学に強い | 有料 |
AirCourse | KIYOラーニング株式会社 | 非公開 | 650コース 4,000動画以上 |
ビジネス基礎中心 | 有料 |
Udemy for Business | Udemy,Inc | 非公開 | 9,5000講座 | イノベーター提供型 | 有料 |
Schoo法人向けサービス | 株式会社Schoo | 3,000社以上 | 7,800動画以上 | 生放送授業あり | 有料 |
JMOOC | 一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会 | 160万人以上 | 610講座以上 | 大学講座が無料で聞ける | 無料 |
LearnO | Mogic株式会社 | 700社以上 | ー | 自社で準備したコンテンツを配信 | 有料 |
playse | 株式会社manebi | 1,000社以上 | 5,000講座以上 | ビジネス基礎中心 | 有料 |
GrowthX | 株式会社グロースX | 300社以上 | 非公開 | チャット型学習を採用 | 有料 |
LinkedInラーニング
- 提供企業 :LinkedIn
- 提供サービス:LinkedInラーニング(LinkedIn Learning)
- 導入企業数 :12,000社以上(2023年5月時点)
- 講座数 :500,000動画、20,000コース(日本語コンテンツ数は30,000動画)
- 特徴 :ビジネス・クリエイティブ・テクノロジーを軸にすべてのビジネスを網羅
- 費用 :ボリュームディスカウント形式。1,000ライセンスで1名当たり11,800円/年
※1ドル140円として換算
GLOBIS学び放題 -法人向けサービス
- 提供企業 :株式会社グロービス
- 提供サービス:GLOBIS学び放題
- 導入企業数 :3,300社
- 講座数 :1,900コース・3,900本以上(2023年5月)
- 特徴 :MBAを中心としたグロービスのビジネスナレッジを学べる
- 費用 :初期費用無料。6ヶ月プラン(10,890円/ID)/12ヶ月プラン(19,602円/ID)/36ヶ月プラン(52,800円/ID)/永年プラン(66,000円/ID)
AirCourse
- 提供企業 :KIYOラーニング株式会社
- 提供サービス:AirCourse
- 利用ユーザー:非公開
- 講座数 :650コース(2023年5月)
- 特徴 :階層別、テーマ別、部門別で基本的な研修を提供
- 費用 :初期費用無料。フリー・ベーショック・コンテンツプラスの3プランで、ベーシックプランは1-99ユーザ(360円/月)、100-299ユーザ(240円/月)、1000-2999ユーザ(120円/月)、3,000~ユーザー(要見積り)
Udemy for Business
- 提供企業 :Udemy,Inc(事業パートナー:ベネッセ)
- 提供サービス:Udemy for Business
- 利用ユーザー:3,500万人
- 講座数 :9,500講座(2023年5月時点)
- 特徴 :世界中のイノベーターが提供し、講座を作成
- 費用 :2,000名規模(20,900円/名/年) 200名規模(29,700円/名/年)
Schoo for Business
- 提供企業 :株式会社Schoo
- 提供サービス:Schoo法人向けサービス
- 導入企業数 :7,800動画以上(2023年5月時点)
- 講座数 :5,700動画(2020/12時点)
- 特徴 :階層別や職種別、テーマ別でパッケージ化、動画は1本1時間程度。
- 費用 :1,500円(月/ID)(20IDより利用可)
JMOOC
- 提供企業 :一般社団法人日本オープンオンライン教育推進協議会
- 提供サービス:JMOOC
- 利用ユーザー:160万人以上
- 講座数 :610講座(2023年5月時点)
- 特徴 :無料で学べるオンライン大学講座
- 費用 :無料
LearnO(ラーノ)
- 提供企業 :Mogic株式会社
- 提供サービス:LearnO(ラーノ)
- 利用ユーザー:700社以上(2023年5月時点)
- 講座数 :非公開
- 特徴 :自社で準備したコンテンツをeラーニングにできるサービス
- 費用 :格安・標準・開発の3プラン。格安プランは50人まで4,900円~。
標準プランは100人まで19,800円〜。
開発プランは初期開発費用500~2,000万円程度。
playse
- 提供企業 :株式会社manebi
- 提供サービス:playse
- 利用ユーザー:1,000社以上
- 講座数 :5,000講座以上(2023年5月時点)
- 特徴 :eラーニング教材と自社教材、オンライン集合研修を組み合わせ可能
- 費用 :19,800円/月~(詳細は要問合せ)
GrowthX
- 提供企業 :株式会社グロースX社情報
- 提供サービス:GrowthX
- 利用ユーザー:300社以上(2023年5月)
- 講座数 :非公開
- 特徴 :チャット型学習を採用
- 費用 :100,000円/月~(詳細は要問合せ)
まとめ
オンライン研修サービスに実績のある9社について、機能や料金、活用法を紹介した上で徹底比較しました。選定する際の7つのポイントを踏まえて、自社に最適なサービスを検討しましょう。企業の規模にかかわらず、社員の新たな知識獲得が企業の成長に不可欠な要素であることは明らかです。オンライン研修は、自社の学習文化を醸成し、リモートワークに適応した教育を提供するためにも不可欠です。
多くの日本企業では「導入しても社員が活用するか不安」といった懸念もありますが、導入後の利用促進まで支援してくれるカスタマーサクセスが充実しているサービスであれば安心です。
さらに、「オンライン研修=1社と契約」というイメージが強いですが、実際には複数のオンライン研修を併用して学習効果や効率を高めている企業が多いです。最適な組み合わせを見つけるためにも、慎重に検討してください。